前穂高・北尾根 2003/ 8/ 3〜 8/ 6 【Travel Diary】   【Home】


前穂高・北尾根


  バリエーションルート

*北鎌尾根
*前穂高・北尾根
*剱岳・源治郎尾根
*北岳・バットレス第四尾根


  一般ルート

*北穂高岳・涸沢岳・前穂高岳
     




前穂高・北尾根
5峰から北穂・涸沢岳 【概 要】

北尾根は前穂高岳から北東方向へ派生する岩稜(末端は屏風岩)でその美しいスカイラインは日本三大岩稜(槍ケ岳北鎌尾根、剱岳八ツ峰 )に数えられる。
北尾根は前穂高岳を1峰として最低コルにかけて八つのピークを連ねている。今回は5・6のコルから5峰より上部に挑戦した。

【ルートの印象】

コルから見上げる5峰は一見ナイフリッジで驚くが、実際に登ると一般ルートとあまり変わらない。4峰は見るからに岩が脆そうでいやな感じだ。ルートファインディングも少し難しかった。

3峰はこのルートの核心部である。実際に取付いてみるとそれほど困難なところもない。ルートファンディングがよかったのか・・・??? 少し時間がかかったものの楽しく登攀出来た。

【コース・タイム】

第1日
  上高地(5:40ー朝食ー6:40)ー徳沢園(8:25)ー横尾(9:40)ー本谷橋(11:00)ー涸沢(13:15) 涸沢ヒュッテ 泊

第2日
  涸沢ヒュッテ(4:30)ー5・6のコル(6:05)ー5峰(7:05)ー4峰(8:07)ー3峰(10:43)ー2峰(11:00)ー前穂高岳頂上3,090m (12:05)
岳沢ヒュッテ(14:40)ー上高地(17:20)ー沢渡ーーー白馬 「花いかだ」 泊

第3日
  「花いかだ」(8:00)ー八ヶ岳倶楽部・"柳生 博"と面会ー自宅

【2日目の記録】

2003年夏 涸沢から北尾根を登攀して前穂高岳を目指した。

今年もメンバーは山仲間のF氏である。ぞちらも中高年である。
昨年の北鎌尾根の長時間歩行に苦しんだので今回は短時間に終えるつもりが登頂後、雨に会い岳沢の下りに神経を使いよれよれになりながら上高地へ。
あげくのはて白馬まで移動したのでまたまたくたびれた山行きになった。

ここでは、第2日の行動について記す。

4時に起床外に出ると曇っているものの昨夜の雨が上がっている。ラッキー (F氏は雨男であるが、私は晴れ男である。)出発の準備をして4時30分涸沢ヒュッテを出る。

5・6のコルを目指す 涸沢カールの雪渓の左端に沿ってガレ場を登っていくと5・6のコルに到着。今のところ後続はなく我々だけのようだ。

朝食の弁当(卵焼き、サケの切り身、唐揚げ、佃煮、漬け物)を食べる。

天気も昨夜の雨が嘘のように青空が見え始めた。北穂から涸沢、ザイテングラードとパノラマが広がる。(最初の写真)

5峰の登りは急だが心配することなくピークに立つことができた。

4峰の登りは脆い岩の部分もあるが、さほど悪い所もなく、急な岩尾根を歩く感じだ。途中ルートを間違えたが、何とかピークに辿りついた。3・4のコルに降りて小休止しながら、登攀用具を身につける。

3峰このルートの核心部だ 9mmのシングルロープを結び合い私が1p目のスタートをきった。

頭上の巨岩の左に回り込み凹地状になつた所を越えると残置ハーケンが随所にありランナーには事欠かない。

小さなテラスでスリングで支点をつくり、F氏に声をかける。 f氏は楽々登ってきた。

快調に登るF氏

2p目はF氏がリードで登る。3p目は2p終了テラスから右へトラバスし(左にチムニー)岩溝を登る。

ここのチョクストーンの登りが大変だ。

終了点の窓に行くルートを間違えていたのでこれも大変だった。

凹地を登る

4p目は典型的な凹角、傾斜は急だが容易にぬけることができた。

3峰の頂上は大岩がごろごろした階段状で正面に小岩峰(2峰)が聳えている。

3峰から涸沢側を通って2峰への登りとなる。2峰からは前穂の頂上が目前に迫る。

2峰の懸垂下降 2峰の下りは懸垂下降で降りる。後は頂上まで適当に登れば終了である。

頂上に着いた時雲行きがあやしくなりだした。とりあえず記念写真をとった。

今登ってきたルートを振り返ると3峰の岩峰がガスの中に浮かんでいた。

前穂高岳(3090m)頂上で記念写真

頂上から3峰を見る

登攀用具をしまって早々に頂上を後にしたがすぐ雨になり、雨の岳沢下りになった。岳沢小屋でカレーを食べて上高地へ降りた。

今回の山行きを振り返って

登攀に時間かかったのとルートファンディングが思うようにいかなかった。

前々から登りたかった前穂高岳北尾根に自分たちの力で登ることができ、充実した山行きとなった。

昨年の北鎌尾根と比較してクライミングのウエイトが大きくこちらの方がやや難しく感じたそれだけ達成感も強い。

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