槍ケ岳・北鎌尾根 2002/ 8/ 7〜 8/ 9 【Travel Diary】   【Home】


北鎌尾根


  バリエーションルート

*北鎌尾根
*前穂高・北尾根
*剱岳・源治郎尾根
*北岳・バットレス第四尾根


  一般ルート

*北穂高岳・涸沢岳・前穂高岳
   




槍ケ岳・北鎌尾根
第1日
  中房温泉(6:05)ー燕山荘(10:42)ー大天井ヒュッテ(16:18)

第2日
  大天井ヒュッテ(4:00)ー貧乏沢入り口(4:20)ー貧乏沢下降(6:08)
天上沢出合(6:40 朝食)ー北鎌沢コル(10:00)ー天狗の腰掛け(11:15)
独標取付き(11:15 昼食)ー北鎌平(13:50)ー槍の基部(17:10)
槍ケ岳頂上(17:35)ー槍ケ岳山荘(18:10)

第3日
  槍ケ岳山荘(6:00)ー上高地(13:45)

表銀座縦走路から槍ケ岳と北鎌尾根

2002年夏 北鎌尾根から槍ケ岳を目指した。

メンバーは山仲間のF氏である。ぞちらも中高年である。
一般道を歩いての登山に少し飽きてきたころ、そろそろ岩登りでも・・・と言うことで、 手はじめに北鎌尾根を選んだのである。

ただここは中高年に厳しい物がある。というのは、☆アップダウンが厳しく体力が消耗すること ☆行動時間が長く途中エスケープできるルートがないこと ☆尾根筋は水場がないためリュツクが重くなる。☆つねにルートを探す能力が求められこと。 といった点は事前に調べて知っていたが、二人の強い熱意で決行することになった。

ここでは、第2日の行動について整理した。

朝4時に大天井ヒュッテを出発する。まだ暗いヘッドランプを着け喜作新道20分ほど行くと、

路肩の右側に貧乏沢入り口のT型の標示板があり踏み跡もあるので分かりやすい。ライトを照らしながら灌木とガレの道をかき分け進む。

急なガレ場の下りは神経をすり減らされる。滝のところまで来た。顔を洗い小休止した。ここで下り始めて半ばぐらいだ。

沢に入り込んだり、巻き道の樹林帯に入り込んだりしながら、急降下していった。約2時間ほどで天上沢の出合に降りた。

貧乏沢からの下降点で天上沢に出会う 広い河原だテント跡も数カ所ある。ここで朝食をとり身体に活力を与える。水も補給し元気になったところで出発する。

河原を15分ほど歩くと北鎌沢出合に到着。赤布やなぜか「たばこの旗」までありよく分かる。

ここから北鎌沢コルまで直登である。初めは沢の中を登るが途中沢が分かれるがいずれも右側を辿っていく。

岩場の登り 沢を離れると急登で岩場にはザイルのはしごがある。天気もよく後ろから太陽に照らされ暑く、水分も沢山とることになる。

上部は草付きの岩場を登ると「北鎌沢のコル」に着いた。ここで大休止。ここはテント一張りはできるスペスがある。

ここで登攀具をつけヘルメットをかぶる。コルから「天狗の腰掛」までは急なやせ尾根で岩と灌木それに土のミックスである。

北鎌尾根の稜線 急な斜面もあり灌木を手がかりに、身体を引き上げ登っていく。「天狗の腰掛け」(2749m)を越えると正面に「独標」(2899m)がみえる。ここで昼食にした。

私たちは「独標」の頂上ルートを取らずに腹をトラバスするルートをとった。このルートも険しい。切れ落ちた岩のバンドを渡ったり、突き出た岩を抱え込みながらバンドを進んだり 懸垂下降 ガレ場の急斜面を渡っていく。

もろい岩や不意に岩が剥がれたり、グラッときたりとスリルにこと欠かなかった。一カ所懸垂下降するところがあり 大槍の基部から独標に夕日があたる スリルとともに楽しめた。














大槍の基部から山頂までは右側から回り込んで、正面の岩を左に巻いて登る。

この穂先への登りが核心のところだ。一手一手確実なホールドを探しながら登ると頂上の祠の裏側に出る。

「やった〜 頂上だ!! 3,180m 」

時間が早ければ押すな押すなの頂上であるが、時間が遅いので一人の登山者が迎えてくれた。




槍の頂上祠の裏側に出るF氏 写真をお願いして登頂記念写真を撮った。ガスがかかり、ブロッケン現象ができ、頂上でそのすばらしさを味わうことができた。槍ケ岳山荘に着いたのは18時過ぎであった。

行動時間13時間35分長い長い感動の一日であった。今日の行程で3人パーティと単独行の人に会っただけ。北鎌尾根はそういう所だ。

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